人食いザメ
映画などの影響から大型のサメに対する、人を襲うイメージが定着してしまっているサメですが、実は1年間にサメに攻撃を受けて怪我をする人の数は世界で50~70人ほどで死亡者は1~11人程度だとされています。
これだけを聞くとあまりピンとこないかもしれませんが、世界で雷を受けて死亡する人の数が一年間で約80人と言われていますので、それと比較しても非常に少ない事が分かると思います。
尚、サメに襲われても全ての事故が報告されている訳ではないので、国際鮫被害目録という、割と信頼できる情報においてもサメによる被害の数は推定でしかないと言われています。

一般的に「人食いザメ」と言われているサメの種類としては映画「ジョーズ」内での人食いザメのモデルにもなったホオジロザメを筆頭にイタチザメ、イタチザメ、シロワニなどを中心に稀に襲ってくるサメを含めると約40種があげられますが、500種類近くいるサメの中では人を襲うサメはごく一部だという事がわかると思います。
また、こちらから手を出すなどの不注意な事をしない限りは殆どサメから襲ってくるようなケースはあまりなく、多くの場合はサメの方が逃げてしまう事の方が多いようです。

このように人食いザメと言われるサメはイメージされているほどには危険性はないのですが、逆に人が行う乱獲などによって、攻撃性の高いサメはその個体数を減らしていると言われています。

尚、危険なサメを見分けるひとつの方法としては活発に動き回っているサメは危険性が高いという事を覚えておいた方がよいと言えるでしょう。逆にジンベエザメのようにゆっくりと泳ぐサメや、海底でじっとしているようなサメは人にとってはあまり危険性のないサメだと言えます。